No.15 吉良明海里生徒会長インタビュー

新年度が始まり、本部役員では専ら効果的なSHIP活動についての議論を続けています。その中で「生徒たちにとって最良のサポートとは何か」というテーマから「今まで生徒側のニーズを聞く機会が少なかったのでは?」という意見が出ました。ちょうど生徒会が改選の時期を迎えていたので、生徒会活動の紹介と1年間の振り返り、SHIPに対する要望を、直接聞いてみることにしました。インタビューは吉良明海里会長(12A)、瀧澤笑さん(12B)、植田百音さん(12A)の3名が応じてくれました。

吉良会長にとって、昨年度まで関わって来た生徒会は「与えられた役割をこなす組織」と感じられたそう。そこで、自らが会長に選ばれると先ず文科省のガイドラインから他校のデータに至るまで生徒会について徹底的に調べ、その上で仲間たちと考えたという。「私たちはなぜそれをやるのか。なぜそれが必要なのか。その本質はなにか」

例えば彼女たちの考える生徒会の使命とは、こうだ。

・生徒会、生徒、学校職員間のコミュニケーションを高める機会を設け、生徒の「知識、創造、品格」の向上を目指すこと。また、生徒の独自性を発信し、協力して活動が行えるようにすること。

「私たちは、最も先進的で、最もユニークな生徒会を目指そうとスタートしました。メンバーは1年毎に入れ替わって行きますが、今年度からは最低1ヶ月は重なる期間を設けています。また、2030年までの具体的な目標を設定し、持続的に共有できるようにした。母校がちゃんと変化を遂げているか、これなら生徒は卒業後も気に掛けることになるし、そこから卒業生と在校生の繋がり、ネットワークも生まれるんじゃないか、と考えました」

委員会の立ち上げでは、生徒たちに興味のあるジャンルのアンケートを実施。多かったものから8委員会を組織し、それぞれ高い専門性を持たせた。例えばHealth Committeeであれば生徒の健康を管理するだけでなく、応急処置や心肺蘇生まで学ぶそうだ。建築系のCreative Agency Committeeではラウンジを自らデザインし、生徒がくつろげる空間へ改装中。映像系のFilm Production Committeeは学校のためのドキュメンタリー映像を制作しているという。Digitalization Committeeは学内のいわばデジタル庁で、生徒に有益なアプリなどを制作するといった具合だ。

「生徒会主催の行事を実現させるため、全生徒の生活環境を向上させるため、各委員会はそれぞれ重要な役目を担っているのに、従来は生徒会のお願いに対してそれを実行する役という位置づけでした。そうではなく、私たちは各委員会を【活動を通じて専門的なスキルを身に付けるための場】と捉えて欲しい、と訴えたんです。生徒会と委員会でWIN-WINの関係を築こう、と」

みんなのため、学校のための活動が、巡り巡って自分の学びや経験の蓄積、スキルアップに繋がる。将来の自分の糧になる。それならばと、磨きたいスキルごとのエキスパートが委員会に集まるようになった。すると「これをやりたいんだけど、どうだろう」「どうしたらいい?」と委員会側から生徒会に、声が上がってくるようになった。

「さらには委員会に属さない子たちからも、声が届くようになりました。GKAの子はみんな能力が高いから、何でもある程度はひとりで出来てしまうんです(笑)ひとりで企画から実行までを完結することはもちろん素晴らしいことだけど、生徒会に声を掛けてくれたらもっと予算を使って大きな規模で出来たのに!ということもありますから。あと、あるアイデアが先生方へ持ち込まれたときに、これは生徒会に相談すると面白い企画になるんじゃないか、と話を振ってくれるようになったことも大きいです」

インタビュー中、一番多く出て来たのが「先生」というワードだった。ひとりで何でも出来る高い能力の子が揃っていると自分たちの学校を評しながらも、でも「先生に話したら、こう言ってくれた」とか「あの先生が、こう教えてくれた」とか、二言目には「先生」が出てくる。先生方に対する厚い信頼と、深い尊敬の念を感じる。インタビュー前も、彼女たちは先生と何やら談笑していた。いつもこうやって先生方が近くで見守ってくれているのだな、と思った。

掲載したPDF資料にも、目を通して欲しい。単なる選挙公約でも夢物語でもない、未来と真摯に向き合い設定した、崇高な目標たちが並んでいる。コロナ禍で一部遅れている項目もあるが、概ね実現しているそうだ。先輩たちが試行錯誤してきた期間を経て、生徒会は10年先の目標を掲げる組織にまで成長した。我々中高SHIPも、中高等部開校からの黎明期を過ぎ、その在り方を見直す時期に来ていると感じていたので、ではSHIPはどう在るべきと思う?と聞いてみた。

「与えて貰うのではなく、一緒に何かをやる、それも、企画段階から一緒にやる。そういう存在で在って欲しいですね。プロフェッショナルな大人と、企画段階から大きなプロジェクトをやりたい。そこは学校の授業では学べないので。あと、サポートという面で言えば、メンターが欲しい。生徒会が一番学びたいのは、会計の知識や、マネジメントの手法なんです。ドラッガー教えて下さい!」

「スキルのある保護者を知っていてもどこまでお願いできるのか度合いが分からなかった、果たしてお願いして良いのかも分からなかったし…。でもこうして1年経つと、もっともっとやれることがあったんじゃないかと思うんです。なんでもっとスキル取りに行かなかったんだろ、って。だからやはり近くにメンターが居たら良かったな、と思います」

保護者たちの経験とスキルを活かしてのメンターバンク。各分野のエキスパートを登録し、生徒たちが聞きたいことを聞ける。そんな形が頭に浮かぶ。中高SHIPは本部だけあればいいのかもしれない、とも思った。生徒会や委員会が必要とした時に適材適所な人材が手を挙げられる仕組みで充分かもしれない。今よりもっと気楽にSHIPに参加できるし、隠れた専門性のある保護者の発掘にもなる。

「今日は始まりに過ぎない。これを機に、保護者側も10年先を見据えてじっくり考えなきゃいけないと心から思ったよ。先ずは生徒会とSHIPとで、情報や想いを共有することから始めよう。メンバーが代わっても、この関係を引き継いで行こう」

インタビューを通じて、中高SHIPの在り方を真剣に考えさせられた。子供達がこんな斬新な発想で、新しい生徒会や委員会を作っている。我々保護者も10年先のより良いSHIPを見据え、この学校らしい保護者組織の在り方を模索するべきだと思う。

それにしても!この子たちの聡明さ、真摯さ、より良く生きようとする姿勢ときたら…。その思考はIBの哲学を想起させ、直接伝えられないのが惜しいほど、話しぶりも実に理知的だ。12年間の学びは、これほどまでにひとりの人間を成長させるのか。きょうここに改めて、現在GKAに携わって頂いている先生方、関係者の方々に対して、更には過去に携わって頂いた先生方、関係者の方々に対しても、全員に最大限の謝意を表したいと強く思った。そして私たち保護者と生徒は、私たち自身の選択を褒めていい、大いに誇っていい、そう思った。まだ初等部に入って間もない保護者の方には、どうか今後ともGKAを信じ、ご子息を委ねて頂けるといいと思います。本当に、明るい光の見えるインタビューでした。吉良会長、瀧澤さん、植田さん、協力ありがとう。

初・中・高、全保護者の皆さん、生徒たちに拍手を!メンター募集の際には、ぜひご協力お願いします!

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